ラピスラズリ・ボックス

某高達00腐女子のひとりごと用のおへや。

RH 『YOUNG WIZARDS〜Story from 蘆屋道満大内鑑〜』ライビュ感想

どうもまいど月辺流琉です!!まいどまいどぉ!

今日はですね、昨夜行われた『YOUNG WIZARDS〜Story from 蘆屋道満大内鑑〜』千穐楽公演、そのライブビューイングを観た感想をばしたためたいと思います☘

多大なネタバレと自己満解釈を含みますゆえ、大丈夫だよ〜って方のみ御覧ください♪

☆以下、感想☆(ワンクッション)

 

まず、めちゃめちゃ音楽がグルーヴィーでエモーショナルでした。前回視聴したRHのライビュが『THANATOS』だったために、もっと落ち着いたテイストを想定していたのですが、、、今回は非常に情緒豊かで、この作品の雰囲気にマッチしまくってます。

ボーカルラインもさることながら、和楽器を殆ど使わずに「和」を表現する音楽作りには感動しか無いです。素晴らしかったです!!

そして、映像演出も凄い。火や煙の演出、光の表現、、、特に天上から吊り下げられている電飾が「技」になったり「雪」になったり「明かり」や「花」に変化したり……とその時々で違った役割を果たしているのが良い。役者さんが舞台上で動かなくても、彼らの声とこの舞台演出だけで十分に没入できるなと改めて思いました。

更に、演者さんも手練れ揃い。下手だなとかしらけるなと思うことがないっていうのは、当たり前のようで実は稀有なことですよね。安心して集中できるキャスティングもRHの良さみだなぁと実感。兼役でのご出演だった鬼頭明里さんや、「母」と「ラスボス」を見事に演じ分けた朴璐美さん、そして脇を固める津田健次郎さんたち……サブキャラクターも魅力的でした☆

朴さんには何度泣かされたことか……「冷たくてあたたかい」本当に良いお母ちゃんでしたね。

さて、ここからはメインキャストのお二人について。

まず、宮野真守さんas安倍晴明!!

後で一緒に観た母と話したのですが、「彼は本当に主役のオーラ持って生まれてきたんだよねぇ」と……。宮野さんが舞台で発声するだけで、場の空気を全部支配するような圧倒的なオーラがあるんですよ。彼には。

晴明の孤独と優しさ(その辺ちょっと刹那にも似てるなあなんて思いながら、、、)が複雑なコントラストで鮮やかに描かれていて、見ていて「愛おしくなる」キャラ作りが出来る方だなと改めて強く感じました。第一幕のラストで「母上ー!」と叫ぶ演技はめちゃめちゃ引き込まれたし、陰陽術の熱量とかラストの涙声とか、とにかく動かない(+絵がない)のに凄くアーティスティックでしたね。

 

そして、中村悠一さんas蘆屋兵衛道満。

あのね、ちょっとあの、冷静に語れる自信がないっす。めちゃくちゃ主観です、お気をつけを。

最初、「ああ〜オラッた兄ちゃんなのね」と思ったんですよ。こういう中村は今まであったようであまり無かったなあとか、考えながら聞いてたんです。ちょっとおとぼけてて愛嬌があって口が減らなくて、でも俺もやるんだぜ、みたいなデュオ・マックスウェル的キャラ?だなあと。好みっちゃ好みなので、「へえ、良いねえ」ぐらいの感じだったんです。

でもね、真言(マントラ)と陰陽術の高速神言(←えふごか)でそういう邪念が吹っ飛びました。何あの滑舌!?RHって(タナトスもそうだったのですが)結構魔物が居て、めちゃくちゃお上手な役者さんが噛んだり吃ったりなさるんですよ。

でも、中村は(私が聞こえた範囲では)全くそういうのが無い。ビックリです。あの熱気と迫力とスピードを維持したままノーミスパフォーマンスをするって声優界のトップガンですよ。トム・クルーズレベルです。

あと晴明が一人で狐退治をさせられるようになって、頼光たちに直訴するシーンがあったじゃないですか。「そいつは分かっちゃいるけど!」「役立たずは俺だけってわけですかい……」前者の科白は怒りと焦り、後者の中には仄暗い劣等があるわけですよね。ああ、道満ってどういう子なの?これまでどういう思いで生きてきたの?っていうのがパッと鮮明になったな、と一瞬で感じるわけです。(ところで、「失礼!」って退席するのやめてもらえます!!?どっかの武士道かと興奮したわい)

更には、皆さん仰っていたショタ道満ですよね。最初「おいおい、童子丸は鬼頭さんの兼役なのに、道満はショタ声優居ないんかい!」と焦りました。はっきり言おう、そんな考えは杞憂に過ぎない。

中村はショタだった。お仕置きで閉じ込められて泣いちゃうような年齢のショタだった。鬼頭さんと掛け合っている中村さんの顔が見えるにも関わらず、十の少年がそこには居るんですよ。んで回想明けの「馬鹿言え」の言い方。怒っているような嬉しがっているような(でも寂しそうでもある)台詞回し。めっちゃ感動した。可愛い。

お気づきでしょうが、私はこのあたりでもう完全に道満を推していました。そして例のシーンが来てしまったわけです……

 

おとどのところへ案内してくりゃれ……」

私は直感で「おっ、道満がハニトラにかかるぞ」と思いました。何せ玉藻前です。妲妃です。引っかからない男なんて……あれっ?かからないの?ハニトラ総スルーなの??何、お前そっちなの!!?(やめなさい)

しかも色香には騙されないのに乗っ取られはするんかいっ!というね。しょうがない、「賀茂家の血筋を持っている」こと、加えて押し殺してきた「晴明への劣等感」まで指摘されたわけですから。怒るのも無理からぬことです。

 

んで、狐憑き道満がエロい!!!!!(直接的話法)

母が「あれが一番上手かったね」とか身も蓋もないこと言うから吃驚しましたよ(おいおい!)。そりゃさ、中村ってちょっとこう……えっちだなとは常々思ってたんですよ(あくまで声がね!変な意味じゃなくてね!)でもさ、42のおっさんからあんな女郎の色気が出てたまるか!!とね。思うわけですよ。

朴璐美さんをトレースしているんだ、それが上手いだけなんだ……と思いながらも、急にめちゃくちゃエロくなる中村道満(偽)で心のおにんにんが超絶イライラしたのは確かです。

そして終盤のスーパーユウイチナカムラオンステージですよ。熱い。兎に角熱い。

「狐の子だって、良いじゃねえか……これ、ずっと言ってやりたかったんだ」

ってさ。もう、あのシーンですべてを悟ったんです。道満の晴明に対する想いは、友情であり、憧れであり、憎しみであり、それらすべてを超える愛なんだ、と。「何でお前ばっかり」と「でも、一緒に居たい」と、「それで自分が鬼を生んでも(=お前に斬られる命だとしても)それで良い」と思えるだけのビッグラブがあったんです。泣かないわけないじゃん!!こんなの!!どうしてどの時空の中村悠一宮野真守のために命を落とす覚悟なんでしょうか。運命だからかな。

ただ、コメント動画で中村さん本人が仰っていたとおり、「関係性は見る人がそれぞれ感じれば良い」ものだなと思います。一つに絞りたくない。幼馴染でも親友でも、好敵手でも良いし、心の恋人でも憎悪の対象でも良い。あの二人の存在がそれを物語ってくれたな、と。でも、最後、晴明がかか様に「これで良いではありませぬか」と言えたのは、道満の言葉があったからなんです。それだけはたしかだ。

 

はあ……。(クールダウン)

というわけで、月辺はRHが大好きです。藤沢文翁さん、村中俊之さん、そしてキャストの皆さん本当にありがとう!!来年のリーディングハイも楽しみだ〜!!