ラピスラズリ・ボックス

某高達00腐女子のひとりごと用のおへや。

逃げちゃだめだ逃げちゃだめだ逃g((以下略

「世の中興奮することっていっぱいあるけど、やっぱ一番興奮するのは歯医者行く時だよね」「間違いないね」

(゚A゚;)ゴクリ……ってことで、絶賛恐怖に怯える月辺ですまいどどうも!(←ただの矯正

 

某誌にガンダムの話が載らなくなって久しい(水星の魔女はちょこっと発表が……)

やっぱり、種やだぶろの全盛期って特別だったんやね!がんだむなびとかあったし。

でも、ポケモンの特集が増えたんは個人的に嬉しかったりするのなヽ(=´▽`=)ノ 私が中高生の時は夏映画以外で載らんかったもん、ピンナップとかインタビューとか。

あ、そうそう。今日はちょっと最近浮かんだネタの前振りをば。前半に小説のようなものの出だし、後半に設定のようなものをちょこっと。

*以下、本文(ワンクッション!)*

 

 

 ニューヨークやシンガポール、或いは香港ほどではないにせよ、日本の首都は結構な人種の坩堝であり、けたたましいクラクションや往来を忙しく歩く人々の靴音が耳障りな大合奏を行っているのは日常茶飯事だ。

 この場所ではだから、誰もが他人に関心を払わない(もっとも、道端で倒れている人だとか「すみません」と大声で誰かに呼びかけている人だとか、そういった「人道上明らかに助けなければならない相手」を前にした時はその限りではないのだが)。

 そしてビリーという男もまた、例に漏れずこの大都市・東京で、他者への無関心を決め込んで雑踏の間を縫うように進んでいた。夕食時を少し過ぎたとはいえ週末の、しかも総合駅に程近いこのエリアには人がごった返している。タクシーを待つ酔客やホテルに向かう仲睦まじいカップルを尻目に、帰りの電車に乗ろうと改札口へ向かっていたときのことだ。

 

 「……んぅ……」

あえかな息づかいが聞こえ、思わず辺りを見回す。よく見れば案内板に寄りかかって、いかにも苦しげに肩を上下させている男がいるではないか。自分と同じように外国から来ているようだ。バターブロンドヘアに澄んだ翠色の瞳。仕立ての良さそうなグレーのスーツを着ており、全体的にこざっぱりした印象を受ける。

時間帯を考えれば酒に呑まれたといったところだろうが、それにしては顔色が青い。

 どうしようか、とビリーは考えた。意識はあるようだし、自分でタクシーやら救急車やら呼ぶことは出来そうだが、何となく放っておくのは気が引けた。

 「あの、大丈夫? 医者呼びましょうか」

 思わずそう声を掛けると、彼はぱちぱちと目を瞬いて、「あ、あぁ……失礼」と軽く頭を下げた。

 「久々のことで加減出来なかった……私としたことが、なんとも情けない限りだ」

「ああ。やっぱり、そういうこと。水でも持ってきましょうか。少しは落ち着くと思うし」

 彼は「感謝する」と低く呟いて、ビリーがキオスクへ駆け込むのをぼうっと眺めていた。やはり深酒か、だが彼から酒気を全く感じないのは何故だろう__わずかに疑問符を浮かべながらも、この時のビリーはまだ、男の言う「久々のこと」の真意を誤解していた。

 「……あぁ、ようやく人心地ついた。ありがとうだな、ええと……」

「あ、僕? カタギリです。ビリー・カタギリ

「カタギリ、か……親切な人間に出会えて、今日の私は運が良い。そういえば乙女座は2位だったな」

 よく解らない独り言を呟いた後、男は「やはりもう少しセーブすべきだったか。だが生憎と私は我慢弱い」と眉根を寄せた。

 「まあそういう気持ちも分かるけど、体に障る呑み方は良くないと思うね」

 ビリーがそう口を挟むと、彼は「然り」と苦笑を浮かべる。

 

 「だが、私も歳かな……少々吸いすぎたくらいで胃にもつものでもないのだがな、ただの血液ごとき」

「……は? 血液? 」

 

***

 「と、いうのが僕とグラハムの出会いでね……いやあ、あの時は驚いたな。血を吸いすぎたなんて、日常で聞く話でもないわけだから」

「はあ……思い出に浸ってるとこ悪いんだが、ありゃウチのがそろそろ限界だ。何とかしてもらえます? 」

 ビリーの昔語りを聞いていた青年、ロックオンが呆れ顔で「ウチの」__もとい、赤目の少年、刹那を指差した。

 「ああ、今日も抱き締めたいなあ、少年!君は何と愛らしいことか……我がユニオンに迎え入れたいところだが、君はなかなかどうしてつれない男だ」

「やめろッ……俺に、触るな!」

 ビリーはやれやれと立ち上がると、嫌がる刹那を全力で撫でくりまわすバターブロンドの青年・グラハムを何とか引き剥がし、「ああもう、君ね、その強引な癖を直さないと本格的に嫌われるよ」と彼を諌める。

 だがグラハムはビリーの言葉を受け入れる気などてんで無いらしく、「カタギリ、水を差すのはやめてもらいたい」とむう、と頬を膨らませた。

 「すみませんね、うちのグラハムが……」

「ハハ、まあお互い末子を甘やかしすぎたみたいなもんですから……」

 どうも吸血鬼ってやつは我儘というか、女王体質なのかな。ビリーがそう零せば、ロックオンも「あ、そりゃ違いない」と笑声を上げた。

 「まあ、でもそんだけあんたを信頼してるんでしょう、彼は。刹那も「契約者」が見つかればなあ」

ロックオンの言を聞き咎め、刹那がきっと表情を険しくする。

 「要らない。そんなもの俺には」

「ああはいはい、お前さんはそうなんだったな」

 刹那の拒絶の意図を解しかねて、ビリーとグラハムは思わず目を見合わせたのだった。

 

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↓以下、設定↓

刹那……推定200歳前後。純血の吸血鬼で、格が高い反面吸血衝動が強い。親と早くに死に別れており、簡単には他人に心を許さないが、自分を保護してくれたスメラギたちには一応恩義を感じている。かつて出逢ったマリナという少女を探している。

グラハム……推定2700歳。彼の昔話を当てにするなら、どう計算しても有史以前から存在することになってしまう。吸血鬼は基本赤目か金目だが彼の瞳は翠。何かの血が混じった亜種(デミ)かもしれない。古風な芝居がかった物言いをし、少々女王体質。

ロックオンたち……刹那やソーマ(キョンシー)、フェルト(バンシー)のような異形種を匿ってやっている。ちなみにソーマは死にかけていたところをアレルヤが「自身を遺恨の対象としたキョンシー」に蘇生させたので、大体アレルヤの命を狙っている。

カタギリ……グラハムの「契約者」である人間。一応研究職なのでもともと異業種の類は信じていなかったが、実際居るんだから仕方がない、と今は信じている。グラハムの我儘に振り回されて、最近はいつも何だか疲れている苦労人。

 

○契約者……血を与える、与えられる、の関係。吸血鬼は基本誰の血でも構わないが、契約した相手の方がよりスムーズに血を魔力に転換できるとか何とか。本来はその見返りに、一時的に契約した人間の配下になるのだが、グラハムにはその気はないらしい。

○亜種(デミ)……違う種の血が混じった異形。魔族は刹那のような純粋種の方が格が高く、強い魔力を使える。が、デミは生命力が高かったり魔力のハンデ(反動)が無かったりするので一長一短だとか何とか。

 

他にも出したいキャラとか色々居るので、これはいずれちゃんと形にしたい!続く!と思う。